自動巻き腕時計の正しい使い方と注意点は?仕組みや特徴も紹介!
腕時計には種類がありますが、初めて購入する方におすすめなのが自動巻き腕時計です。しかし「自動」と付くとはいえ、全て自動でこなしてくれるわけではなく、使い方が存在します。こちらでは自動巻き腕時計の使い方や長期愛用のコツをご紹介しています。
目次
自動巻き腕時計の正しい使い方を覚えよう
販売されている時計の中で、「自動」と名が付く自動巻き腕時計は、便利そうな雰囲気から手に取りやすいタイプであるといえるでしょう。
そこでこちらでは自動巻き腕時計の仕組みや長く使うための方法についてまとめておりますので、購入を検討する際はぜひお読みになってください。
自動巻き腕時計の正しい使い方と注意点
腕時計の自動巻きとは、手動でゼンマイを巻き上げるのとは違い、自動でそれをやってくれるものです。
正しい使い方や注意点について説明していきます。
竜頭(リューズ)操作での巻き上げもする
自動巻き腕時計は本体に動きが伝わることでゼンマイが巻かれる仕様です。
つまり「自動」と銘打っているとはいえ、身体や腕をあまり動かさない場合には自動巻き機能が作用してくれません。
自宅に置きっぱなし・デスクワークの時間が長い方などは、手巻き腕時計と同じように竜頭(リューズ)を巻いて腕時計のメンテナンスをしておきましょう。
竜頭(リューズ)の巻き方
竜頭(リューズ)とは時計の側面にあるつまみのことで、腕時計によってはゼンマイを巻くだけでなく日付設定機能も担っています。
腕時計にもよりますが、ゼンマイを巻く場合は竜頭(リューズ)を軽く引き出した状態で、右回しにゆっくりと巻いていきましょう。
竜頭(リューズ)はどのくらい巻く?
腕時計を動かす動力となるわけですから、手巻きする場合は竜頭(リューズ)でゼンマイを多めに巻く必要があります。
自動巻き腕時計のゼンマイを手巻きする際は、40~50回程度リューズを巻き上げれば40~50時間ほどは問題なく動いてくれるでしょう。
スリップ機能は使い過ぎない
巻きが上限に達すると、ゼンマイが切れてしまわないようにスリップ機能が作動する仕組みとなっています。
このため巻き過ぎにより自動巻き腕時計が壊れることはありませんが、頻繁にスリップ機能を作動させると時計の寿命を縮めることに繋がりますので注意が必要です。
夜中に日付変更はしない
カレンダー機能が付いている時計は手動で日にちを合わせることもあるでしょう。
その場合、午前0時~4時にかけては日付変更をしないよう注意してください。
自動巻き腕時計の構造上、この時間帯は日付を合わせるツメと滑車の引っ掛かりが多くなるため、ツメが折れやすく時計の故障に繋がってしまうのです。
なお一般的には午前0時~4時ですが、時計によっては午後8時~午前4時までタブー時間とされることもありますので、日付変更に関する注意書きはよく読んでおきましょう
いつでも日付変更可能なモデルもある
日付変更をすべきでないと分かっていても、タブーとされる時間にうっかりカレンダー設定を変更してしまうこともあるでしょう。
そこで最新モデルや上位ブランドでは日付変更が時間帯によって禁止されていない時計も販売されていますので、不規則な生活をされている場合や細かなルールは面倒だという方は、いつでもカレンダーの調整ができる時計を選ぶと良いでしょう。
クロノグラフの場合操作手順に注意
いわゆるストップウォッチのことを指すクロノグラフは、とても繊細な機能であるため、操作手順を間違えると故障の原因ともなります。
長く愛用するためにも、クロノグラフ利用時はスタート・ストップ・リセットそれぞれの操作手順を間違えないよう注意してください。
ハック機能がない場合は無理に秒針を合わせない
時刻調整のためにリューズを引き出すと腕時計の秒針はその時点で止まります。
これはハック機能と呼ばれるもので、調整後リューズを戻した瞬間に秒針も動く仕組みです。
秒針だけを合わせたい時にも便利な仕組みですが、ハック機能が無い腕時計の場合秒針を無理に合わせようとすると逆に時計が狂ってしまう可能性もあります。
機械式腕時計の秒針は誤差が出る前提で作られているものですので、あまり細かく気にしない方が良いでしょう。
自動巻き上げ機使用の際は巻き上げ方向を確認
自動巻き腕時計は身体や腕が動くことでゼンマイが巻かれる仕組みですが、ワインディングマシーンと呼ばれる自動巻き上げ機に保管しておくことで、腕時計を外している時でもゼンマイを巻くことが可能です。
しかしワインディングマシーンには対応向きがありますので、利用する場合は保管したい時計と併せ、両方向・右方向・左方向のうちどの巻き上げ方式なのかを確認しておきましょう。
日常での注意点
自動巻きの腕時計には、日常で注意すべきことがいくつかあるので、説明します。
腕に衝撃のある運動では使用しない
野球・テニス・ゴルフなど、腕をよく使うスポーツをする場合には自動巻き腕時計は外しておきましょう。
自動巻き腕時計は身体や腕の動きに合わせてゼンマイを巻く仕組みなので、強い衝撃が加わると巻き上げ機能が故障する可能性があるためです。
携帯やパソコンのそばに置かない
自動巻き腕時計は携帯電話やパソコンの近くに長時間置かないようにしましょう。
機械類に磁石を近づけると狂ってしまうように、携帯やパソコンから出る磁気が時計の機能を停止させる可能性があるためです。
ビジネスマンは特にこういった電子機器との距離が近いですから、腕時計をしている方の手で携帯を持たない・デスクワーク時に時計はポケットに入れておくなど対策をすると安心でしょう。
水に濡らさないようにする
洗い物や水場に行く時など、腕時計が水に濡れる環境では時計を外しておくと安心です。
防水機能が備わっている時計であっても、竜頭(リューズ)が引き出されたままでは隙間から水が内部に入り込んでしまうため、必ず防水ロック機能がされているか確認してから洗い物などをするようにしてください。
【自動巻き腕時計の使い方】知っておきたい仕組み・特徴
自動巻きの腕時計はどのように動いているのでしょうか。
仕組みや特徴を知っておけば、注意するべきことも分かってくるでしょう。
腕の動きに反応してゼンマイを巻き上げる
自動巻き腕時計にはローターが内蔵されており、これが腕や身体の動きがあることで回転し滑車を動かすため、何もせずともゼンマイが巻かれていくのです。
ちなみにローターはタングステンや金、プラチナなど丈夫で重い素材でできていることが多く、その分腕時計自体もどっしりとした重みが感じられます。
秒針が連続的に動く
昔ながらの腕時計の秒針は「チッ、チッ」と一秒ごとに針が進んでいきますが、自動巻き腕時計の場合はスイープ運針といって、針が止まることなくスムーズに動いていきます。
これは自動巻きと手巻き腕時計のみに見られる特徴の一つで、スタイリッシュな雰囲気を好む方に人気の運針方式です。
衝撃や振動に弱い
腕時計に内蔵されたローターが身体や腕の動きに合わせ作動するため、自動巻き腕時計は強い衝撃や振動には弱い構造です。
そのため激しいスポーツや腕を振る運動をする場合には外しておくべきであり、また着用の際はうっかり落としてしまわないよう注意が必要です。
温度の変化にも影響を受ける
機械式腕時計の精度を保つには温度管理も重要になってきます。
温度が高くなると時計が遅れ、低ければ進んでしまうといわれており、炎天下の中長時間時計を放置したり極寒状態に置いたりすると時計が狂う可能性が高いです。
腕時計を長く愛用するには、高温・低温となる環境を避けて保管するようにしましょう。
【自動巻き腕時計の使い方】カレンダー・時刻合わせ
自動巻きの時計の中でカレンダー機能や日付機能つきのものがあるので、説明していきましょう。
カレンダー・時刻の合わせ方
- リューズを一段階引き出す。
- リューズを回し、合わせたい日付・曜日の前日・前曜日にして止める。
- 秒針が12時を指した時点でリューズをもう一段引き出し、合わせたい日付・曜日にして止める。
- 仕上げに正確な時刻の5~10分前で秒針を止め、分針を合わせる。
この手順に沿って行えば、日付・曜日ともに調整することができます。
この時リューズを押し込み切ってしまうと時計が動き出してしまうため、最後の仕上げが終わるまではリューズの引き出し・押し込みに注意してカレンダーと時刻を合わせるようにしてください。
正しい時刻合わせはメーカー推奨の方法でする
一般的な時刻合わせは上述したとおりの方法ですが、メーカーや製品によってやり方は異なります。
時計は精密機械ですから、ちょっとしたことが故障の原因となることもあるのです。
説明書や公式サイトの情報を元に、腕時計に合った方法かどうか確認したうえで時刻合わせを行うようにしてください。
【自動巻き腕時計の使い方】時計が止まったら?
時計が止まってしまうということは、何か原因がありますが、とりあえず試してみてほしい方法をいくつか紹介します。
自動巻き腕時計を動かす振り方
自動巻き腕時計は毎日のように着ければ巻きが足りなくなることはないですが、着けるタイミングで止まっていた場合は軽く振ってから着用すれば問題ありません。
振り幅10cm程度で数回振るようにすればローターが作動してくれるでしょう。
ゼンマイの巻き方・振る回数
振る程度が弱くいつもすぐ止まってしまう・時計が遅れてしまうという場合は、手動で30~40回リューズを回してゼンマイを巻くようにしてください。
デスクワークなどで腕を動かさない時間が多いとローターの動力が足りないことがありますが、ゼンマイの巻き過ぎは腕時計に負担となってしまいますから、そんな時は通常よりもやや控えめにゼンマイを巻くように意識すると安心です。
【自動巻き腕時計の使い方】時計のメンテナンス
時計を長く使うためには、メンテナンスが必要になります。
その方法や頻度を紹介します。
オーバーホールの必要性
いくつもの細かな部品によって構成されている自動巻き腕時計は、定期的に分解して部品の摩耗チェックや油さしを行う必要があります。
これをオーバーホールといい、定期的にオーバーホールすることで時計の寿命を延ばすことができるのです。
オーバーホールの頻度
調子が悪いと感じた際はすぐにメーカーや時計店に持ち込むべきですが、異常が感じられない場合でも5年に一度はオーバーホールをしておきましょう。
使っていなくとも目に見えない劣化が発見されることもありますので、大切な時計であれば保管しておくだけでも定期的なメンテナンスをしておくと安心です。
オーバーホールの料金の目安
一般的な国産メーカー(シチズン・セイコーなど) | 1万円前後 |
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中位ランクのメーカー(カルティエ・タグホイヤーなど) | 2〜3万円前後 |
上位ランクのメーカー(ロレックス・オメガなど) | 3〜4万円前後 |
オーバーホールはメーカーや産地、クロノグラフか否かによっても料金は異なるため、上述した金額はあくまで目安となります。
しかし定期的にメンテナンスをしておらずパーツが完全にすり減ってしまうと、交換にはオーバーホールの倍以上の料金が発生することも珍しくありません。
それを思えば、大切な腕時計のオーバーホール費用は安いものだといえるでしょう。
自動巻き腕時計は正しい使い方で長く愛用しよう
自動巻き腕時計は便利な機能がある分繊細な時計であり、手順や着け方によっては故障に繋がるとお分かりいただけたことでしょう。
腕時計の寿命を延ばすには丁寧に扱うことに加え定期的なメンテナンスも非常に大切ですから、すでにお持ちの方はこれを機に自動巻き腕時計の使い方を見直してみてはいかがでしょうか?
2020年11月11日調査
この記事のライター
Rich-Watch編集部
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はじめまして。ロレックス情報楽しく拝見しています。デイトナマラソンのランナーさん本当に多いんですね、私もロレックスが好きで、でもとても買えないと思っていましたのでマラソンはした事は無いです。ところが奇跡的に何気に寄った初めての正規店でデイトナSS黒を一発で出逢えました。本命の黒だったので本当にこんな事が起きて自分でもビックリです。ランナーの皆さんも奇跡の出逢いを求めて頑張ってください。