ブレゲ アエロナバルはどんな時計?3つの魅力やトランスアトランティックとの違いも解説!
ブレゲは高級時計として有名ですが、ロレックスなどの有名ブランドというよりは通好みの時計ブランドです。その中でもアエロナバルというモデルは個性的な機種です。今回はアエロナバルの魅力、そしてブレゲの中で似ているトランスアトランティックとの違いについて解説します。
目次
ブレゲ アエロナバルの魅力を解説
ブレゲは1775年創業から今日まで、エレガントな高級時計ブランドとして有名です。
その中では少し毛色の違うアエロナバルの魅力を紹介していきましょう。
ブレゲの時計で何を購入しようか思っている人は参考にしてください。
ブレゲ アエロナバルはどんな時計?
ブレゲはパリで1775年に創業された時計メーカーです。
アエロナバルの歴史の前に、ブレゲの歴史を少し解説します。
ブレゲは多くの発明をしており、ブレゲ針やマリンクロノメーター、トゥールビヨンほか、高級時計の多くの機構を作ったことで、時計業界に大きな影響を与えました。
さらにブレゲには王妃マリー・アントワネットやフランス外務大臣のシャルル・モーリス・ド・タレーランなどの顧客がいました。
とくに、ブレゲにとってマリー・アントワネットは最大の顧客、かつパトロンであり、幽閉されているときですら時計を注文していました。
マリー・アントワネットはブレゲの多くの時計を所有し、宮廷を訪れる人々へブレゲの時計を勧めたため、ブレゲに魅了された人々がヨーロッパ全土へ広めていきました。
さらに、ありとあらゆる機構を搭載した懐中時計をと依頼され、ブレゲは「No.160マリー・アントワネット」の制作に取り掛かりました。
しかし、マリー・アントワネットは完成を待つことなく世を去ってしまいました。
完成したNo.160は現在安全な場所に保管されています。
そんなブレゲの作ったアエロナバルにはどのような歴史があるのでしょうか。
ブレゲ アエロナバルの歴史
ブレゲのアエロナバルはタイプがいくつか分かれるのですが、今回紹介するのはタイプXXのアエロナバルになります。
ブレゲのアエロナバルが生まれた発端は何だったのでしょうか。
1950年代に開発
画像は初期型タイプXXになります。
1950年代にブレゲが初期型アエロナバルを開発することになったのは、フランス軍が自国でのクロノグラフモデル制作の必要に迫られたためです。
フランス軍は時計メーカーに制作を依頼しました。
ブレゲは時計メーカーとしてサプライヤー(納入業者)に過ぎませんでした。
しかし、フランス軍より依頼されて制作したのが、ステンレススチールのベゼルの初期型タイプXXであり、ブレゲの時計のルーツになっていきました。
1995年に民間用に開発され発売
アエロナバルというのは「海軍航空隊」という意味で、フランス空軍のために開発されたパイロットウォッチです。
初期型XXは改良を加えられ、1970年代にはベークライト製(樹脂製)のベゼルのタイプXXが登場し、1995年には第3世代自動巻きムーブメントのタイプXXが登場します。
自動巻きというのは外的作用を必要としないものであり、多くの時計業者の課題でもありました。
しかし、ブレゲ創業者のアブラアム=ルイ・ブレゲが自動巻きを完成させ、民間用に自動巻きムーブメントのアエロナバルを開発しました。
現在も流通しているのは第3世代のアエロナバルXXになります。
ブレゲ アエロナバル 3つの魅力
1950年に初期型XXが開発されて以来、ブレゲはアエロナバルを材質を変えながら開発していきました。
アエロナバルにはどんな魅力があるのでしょうか。
夜間でも視認性に優れている
パイロットウォッチとして開発されたものですから、視認性に優れていなければなりません。
アエロナバルXXの特徴として数字が大きいというのが挙げられますが、これは視認性を意識してでのこと。
さらに蛍光塗料によって夜間でも時間を認識しやすくなっています。
ケースサイズが日本人に最適
今でも人気がある第3世代アエロナバルXXは、39mmのケースサイズで日本人の腕に似合います。
その後アエロナバルはトランスアトランティックと名前を変え、2010年にはケースサイズも44mmと大きくなりますが、1番人気はケースサイズ39mmのアエロナバルXXです。
革・ステンレスどちらのベルトも魅力的
アエロナバルXXの人気はクロノグラフであること、サイドやリューズのコインエッジ、ドーム型の風防であることなど、さまざまありますが、単純に見た目のよさもあります。
アエロナバルXXはベルトが革でもステンレスでも時計としての美しさが損なわれないのです。
ブレゲ アエロナバルとトランスアトランティックの違い
ブレゲの人気のアエロナバルXXはその後、何度か変更され第4世代のものはトランスアトランティックXXという名前で発売されました。
変更が加えられているものの、見た目はほとんど一緒なので、その差が分かりづらいかもしれません。
似ていると言われているのはアエロナバルの3800ST/92/9W6とトランスアトランティックの3820ST/H2/9W6です。
どちらともクロノグラフである、コインエッジ、蛍光塗料の数字や針、ケースサイズ39mmと同じですが、違いを解説していきます。
デイト表示の有無
こちらはトランスアトランティック3820ST/H2/9W6になりますが、6時位置にデイト(日付)表示があります。
また、数字や針に夜光塗料が塗られています。
こちらはアエロナバル3800ST/92/9W6ですが、どこにもデイト表示がありません。
そして、夜光塗料はトランスアトランティックには数字と針のみですが、こちらは数字の外側のメモリにも塗られています。
ベゼルのツヤ
こちらはトランスアトランティックなのですが、画像では分かりにくいかもしれません。
ベゼルの部分がトランスアトランティックはサテン仕上げになっており、光沢はありますが鏡面にはなっていません。
しかし、アエロナバルのほうはポリッシュ仕上げになっており、美しい鏡面になっています。
針・ミニッツインデックス
2つの違いとして、インデックスや針の部分が違うという点があります。
アエロナバルのほうは針や数字の外側のメモリが白く塗られている(夜光塗料)になっているのに対して、トランスアトランティックは外側のメモリ、秒針とともにポリッシュ仕上げになっているのです。
ちなみにこの画像はトランスアトランティックです。
トランスアトランティックのケースサイズ
画像はダブルXX・トランスアトランティック3820ST/H2/9W6で、この機種はアエロナバル3800ST/92/9W6と同じ39mmというケースサイズです。
しかし、トランスアトランティックはその後XXIと変更され、ケースサイズも39mmから42mmと少し大きめになりました。
ブレゲ アエロナバルのベルトは何がおすすめ?
アエロナバルは革、ステンレススチールのベルトどちらも似合う時計です。
では革とステンレススチールベルトではどのような違いがあるのか、おすすめはどちらなのかを紹介していきましょう。
革ベルト
アエロナバルは独特の個性を持った機種です。
革のベルトは上品さを与えてくれ、腕にもフィットするのが特徴です。
また、革ベルトのカラーも黒や茶色ありますが、どの色が似合うのでしょうか?
ミリタリーと上品のコントラストを表現
革のベルトとアエロナバルを合わせた場合、上品さを醸し出してくれます。
黒系のベルトはシックですし、スーツに合わせやすいと言えるでしょう。
茶系のベルトにすると、カジュアルなファッションにも合うので、日頃のファッションを考えて選ぶといいかもしれません。
落ち着いた印象を与える
革ベルトとアエロナバルを合わせると、ミリタリー感は出るけれど落ち着いた雰囲気になります。
革ベルトにすることで、ブレゲの特徴であるサイドのコインエッジがいい意味で目立ってくれるでしょう。
しかし、革といっても色や素材はさまざまです。
もともとのアエロナバルのレザーベルトにはライトブラウンアリゲーターストラップが使用されているようですが、ほかのレザーベルトも合わせやすいのではないでしょうか。
アエロナバルにおすすめの革ベルト
大切な時計を長く使うためには本体だけでなく、ベルトもメンテナンスが必要になってきます。
しかし、どんなにメンテナンスをしても革ベルトの場合は経年劣化が起こります。
また、同じ穴のところがダメージを受けるため、交換するのもひとつの手です。
ベルトのおすすめメーカー①モレラート
モレラートにはたくさんの種類のベルトがありますが、ひとつの例として、ボーレという種類は幅を1mm単位で選ぶことができ、またカラーも16色揃っているので、好きな色を選ぶことができます。
牛革にアリゲーターの型押しをしているので本格派のベルトです。
ベルトのおすすめメーカー②バンビ
バンビは日本製なので安心して使うことができます。
グレディアという種類は革や色が豊富なところ、職人が丁寧に仕上げているので、アエロナバルにもぴったりのベルトを見つけることができるでしょう。
メタルバンド
アエロナバルをステンレススチール素材のメタルバンドにした場合はどうでしょうか。
メタルバンドバージョンは存在感があります。
カジュアルシーンよりもビジネスシーンに向いているようです。
風防からベルトへの流れが違和感なく美しい
アエロナバルとメタルバンドを合わせると、美しい時計の魅力を発揮してくれます。
またケースとバンドの一体感も出ます。
ベゼルからケースへのライン、ケースからバンドのラインが流線的で美しい表情を見せてくれるでしょう。
ビジネスからプライベートまで使える
メタルバンドのいいところはビジネスシーンに合うということです。
スーツの袖から覗くシルバーは、魅力的に見えること間違いないはず。
またその色合いからデニムにも合うので、カジュアルでも使えます。
ただし、最初からメタルバンドを選ぶときには価格の違いに注意しましょう。
メタルバンドと革のベルトでは数万円から数十万円の違いが出る場合があります。
メタルバンドも革ベルトも結局は好みの問題になりますが、自分がどんな場所でつけるのかを想定して選びましょう。
ブレゲ アエロナバルの買取相場
民間用に発売されてからすでに25年が経過してもなお、人気のブレゲのアエロナバルですが、中古になるとどのくらいの価値があるのか気になりますね。
そこでアエロナバルの買取相場を調べてみました。
時計専門店の中古相場
モデル | 店名 | 中古相場 |
---|---|---|
なんぼや | 530,000円 ※すべて2020年3月調査のものです。 | |
トケマー | 430,000円 | |
買取本舗七福神 | 250,000円〜 |
時計の状態、年式、タイプにもよりますが、中古でも高値で取引されていることが分かります。
高く買い取ってもらう方法としては、動作が正常、傷が少ない、保証書ありのほうがいいようです。
手放すのは惜しい時計ですが、少しでも高く買い取ってもらいたいですね。
質店の買取相場
モデル | 店名 | 中古相場 |
---|---|---|
つくばや質店 | ~450,000円 ※すべて2020年3月調査のものです。 | |
つくばや質店 | ~380,000円 | |
やまご質店 | 400,000円〜 |
こちらも時計専門店と同じような価格になっていますが、やはりブレゲは中古といっても高級時計なので買取価格も高価になるようです。
アエロナバルは貴重な時計だと再認識させられます。
ブレゲ アエロナバルは歴史を感じる上品な腕時計
ブレゲの歴史、アエロナバルの歴史を少しでも伝えられたでしょうか。
今でもアエロナバルはアンティークモデルから、フランス軍に納入記念50周年のモデルまで人気のある機種です。
ブレゲは高級時計ですが、アエロナバルなら手が届くかもしれません。
腕でその歴史を感じてみてください。
この記事のライター
Rich-Watch編集部
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