ザラツ研磨の意味や特徴は？自分でできる？ザラツ研磨使用の腕時計ブランドも紹介！

ザラツ研磨は、以前はスイスの時計メーカーが行っていた研磨法ですが、現在では日本製の腕時計にのみ採用された加工技術です。

セイコーやグランドセイコー、シチズンやカシオなどに主にザラツ研磨は行われており、ザラツ研磨を行うことで美しい鏡面が実現されます。

これから、ザラツ研磨の職人技と使用ブランドを紹介していきます。

「ザラツ研磨」はケースの仕上げの前の下地処理のことで、ゆがみのない美しい面を作るために必要不可欠な加工技術です。

この「ザラツ研磨」を行うことによりクリアで美しい鏡のような仕上がりになり、以前はスイスのメーカーも採用していましたが、現在は日本製の腕時計以外では見られない研磨法です。

セイコーやグランドセイコーの腕時計に施されているザラツ研磨は、垂直方向に回転する円盤の平面に紙ヤスリを貼って製品を押し当てて研磨し、研磨目を消すためとツヤを出すためにバフで仕上げることで最も美しい鏡面にできる研磨法です。

ミナセは約30年前から「ザラツ研磨」技術を研究しており、ミナセが得意とする摩擦法です。

ザラツ研磨は職人による技量が大きく関わり、手先の感覚だけで作業をする優れた職人だからこそケースの角を丸くすることができます。

シチズンの腕時計には、ザラツ研磨だけでなくバレル研磨など複数の研磨技術を組み合わせることで、より美しい鏡面を実現しています。

ザラツ研磨を自分で行うと傷が付いてしまうのではと心配になる方も多いかもしれませんが、専用の道具を使うことで自分でもザラツ研磨を行うことができます。

これから、自分で行うザラツ研磨を紹介していきます。

自分でザラツ研磨を行う場合は、紙やすりの一種「耐水ペーパー」を使って研磨する方法があります。
腕時計の研磨に使用する耐水ペーパーの粗さは、#1000～#1500くらいの目のものが最適で、目の細かいペーパーで研磨すれば傷をつける心配もないでしょう。

ザラツ研磨は耐水ペーパーなどを使用すれば可能ですが、プロの職人が行うような美しいザラツ研磨は自分で行うことはほぼ不可能です。

どうしても自分でザラツ研磨を行いたい場合は、専用の道具を使用して注意しながら行ってください。

日本製の腕時計に施される研磨法、ザラツ研磨を採用している代表的な腕時計を4つ紹介します。

ミナセ「ヒズ ファイブ ウィンドウズ」のザラツ研磨は、500以上もの工程数があり、優れた職人によって15時間以上の時間をかけて作業が行われています。

よって、歪みのない美しい面を実現することができます。

グランドセイコー「メカニカル自動巻き 3 デイズ」は、垂直方向に回転する円盤の平面に紙ヤスリを貼って製品を押し当てて研磨し、研磨目を消すためとツヤを出すためにバフで仕上げることで最も美しい鏡面にできる研磨法です。

カシオ「オシアナス マンタ OCW-S5000E-1AJF」のザラツ研磨は、ザラツ研磨を駆使したピラー面で輝きと高級感をもたらす腕時計です。

シチズン「アテッサ」は、ザラツ研磨だけでなくバレル研磨など複数の研磨技術を組み合わせることで、より美しい鏡面を実現しています。

ザラツ研磨使用ブランド4選を表にしましたので、ご参考にして下さい。

セイコーやシチズンなどに使用されているザラツ研磨は、優れた職人によって長時間に渡り行われることで美しい曲線や鏡面を実現することができます。

また、傷がついてしまうイメージがありますが、自分でも耐水ペーパーなどを使用すれば傷がつかずにザラツ研磨を行うことができるので、ぜひ試してみてください。

2020年11月7日調査