フラッシュフィットとは何?ロレックスやオメガの弓管で交換や加工はできる?
フラッシュフィットはロレックスが独自に名付けた時計の部品です。この記事ではフラッシュフィットについての説明と、加工や自分での製作は可能かについて解説します。またフラッシュフィットの交換方法も説明していますので、交換時の参考にしてみてください。
フラッシュフィットって何??
高級時計メーカーのロレックスは、時計の一部品をフラッシュフィットと呼んでいます。
そのフラッシュフィットとはどのような部品であり、交換や加工は可能であるかなどについて説明します。
フラッシュフィットとは
フラッシュフィットはロレックスが独自に名付けた時計のパーツです。
そのフラッシュフィットについて以下に詳しく説明します。
ケースとブレスレットを繋ぐパーツ
フラッシュフィットはロレックスのみで使われているパーツの名称で、ケースとブレスレットを繋げる際に使われる部品のことです。
一般的な呼び名は「エンドピース」あるいは「弓管」です。
フラッシュフィットが使われることで、ケースとブレスレットをしっかり固定することができ、不安定なぐらつきが起きません。
以前は分離型だった
フラッシュフィットは、元は完全に独立した分離型のパーツでした。
プレートを折り曲げて作られていたフラッシュフィットは、分離型の時は取り外しができる仕様となっていました。
2000年頃からブレスレットと一体型へ
2000年辺りでフラッシュフィットは分離型ではなく、ブレスレットと一体となったものが生産されるようになりました。
削りだしによりブレスレットと一体となったフラッシュフィットは、耐久性と強度がより高くなるというメリットが新たに生まれました。
フラッシュフィットは交換や加工はできる?
フラッシュフィットは交換は可能ですが、加工は難しいのが現状です。
交換と加工それぞれについて、以下に解説します。
フラッシュフィットの交換
フラッシュフィットはブレスレットと一体型なので、フラッシュフィットの交換はベルトの交換と同義になります。
ベルトの外し方と取り付け方について説明します。
外し方
- ベルトの付け根の穴にバネ棒を引っ掛ける
- テコの要領でバネ棒を動かす
- 反対側のバネ棒も同じように引っ掛けてから動かす
ベルトを外す際は複雑な道具を使う必要はなく、「バネ棒外し」と呼ばれる道具1つで十分です。
バネ棒外しは市販されていて、安いものでは200円程度で購入できます。
以下にロレックス腕時計ベルトの外し方の説明を記載しますが、ケース側面に穴が空いているモデルと空いていないモデルで多少ベルトの外し方が変わります。
ケースに穴がないモデルはフラッシュフィットが使われていることが多いため、こちらで説明しているものはケースに穴がないモデルの外し方であることに注意してください。
ケース側面に穴がない場合は、ケースの裏面に穴があります。
ケースの裏、ベルトの付け根にバネ棒を引っ掛けることができる穴があるので、それを探してください。
穴が確認できたら、そこにバネ棒を引っ掛けてください。
それからテコの要領でバネ棒を動かせば、ベルトの片側のバネ棒を外すことができます。
片側を外し終えたら今度は反対側のバネ棒を同じ方法で外して、時計のフラッシュフィットとベルト外しは終了です。
取り付け方
- ベルトをケースの裏面に当てる
- フラッシュフィットが付属しているバネ棒を取り付け位置に差し込む
- ケースとフラッシュフィットを指で固定する
- もう片方のバネ棒も同じ方法でケースに装着させる
フラッシュフィットとベルトの取り付けの際は、道具は全く必要ありません。
初めにベルトをケースの裏面に当てます。
次に、フラッシュフィットが付属しているバネ棒を取り付け位置に差し込んでください。
片方のバネ棒を差し込んだら、ケースとフラッシュフィットがずれないように指でしっかり固定しておき、カチッという音がしたら指を離します。
もう片方のバネ棒も同じ方法でケースに装着できたら、取り付けは終了です。
フラッシュフィットの加工
フラッシュフィットを加工することは可能であるかについて記載します。
フラッシュフィットの加工は極めて難しい
フラッシュフィットの加工を考えている場合、まず不可能だと判断しておいた方が良いです。
フラッシュフィットはセルフでの加工が難しい状態で売られています。
弓菅部に無垢部品が溶接されているので困難
フラッシュフィットを変形させたり削ったりすることは困難です。
理由は無垢部品が弓菅部に溶接された状態にあり、しっかりと固定されているからです。
無理にフラッシュフィットの加工を行おうとすれば、ベルトだけでなく最悪の場合は本体にも悪影響が及ぶ可能性があるのでおすすめできません。
なお弓菅は「ゆみかん」と読み、メタルバンドに使われている弓のような形をした部品です。
弓菅は腕時計モデルそれぞれの構造に合わせた作りになっているので、他のモデルに使用されている弓菅を代用品とすることはできません。
そのため、同じロレックスモデルであっても形の合わない弓菅やフラッシュフィットを無理にはめ込もうとしないでください。
また他のオメガなどのモデルの弓菅も使えませんし、ロレックスの弓菅やフラッシュフィットをオメガなどの別モデルに利用はできません。
フラッシュフィットは製作できる?
フラッシュフィットを自分で製作することは可能か、無理であればどのようなを使ってフラッシュフィットの製作が可能であるかについて解説します。
素人には難しい
フラッシュフィットに何らかの不具合ができた場合、自作できると便利です。
しかし実際はフラッシュフィットは精密な機械によって作られた精巧な部品であるため、知識が乏しい素人が製作するとなると非常に難しいと言えます。
手作業で作るにしてもケースにきちんと適合するように作らなければ、時計本体を傷めてしまう恐れがあります。
万一フラッシュフィットに不具合が起きた場合はロレックス専門店に相談するなどして、無理な修繕や自作は行わないようにしてください。
時計店で製作が可能なケースもある
ロレックス専門店でなくても、フラッシュフィットの製作が可能な時計店は存在しています。
時計店で製作してもらえば、専門店よりも安い料金でフラッシュフィットを製作してもらえる可能性が高いです。
フラッシュフィット製作が可能なお店はネット検索で探せます。
またフラッシュフィットの製作についてホームページ上で紹介されていなくても、相談に応じてもらえる可能性はあります。
そしていくつかのお店をピックアップしておき、それぞれのお店から見積もりを出してもらえば料金の比較ができるので、予算に見合ったお店が見つけやすいです。
フラッシュフィットはロレックス独自の呼び方で交換可能なパーツ
フラッシュフィットはロレックスが独自に名付けた部品なので、交換は可能です。
そのため、ベルト交換のプチカスタマイズを楽しむことができます。
しかし自分でフラッシュフィットを製作したり加工したりは不可能ですし、フラッシュフィットの代用として他のオメガモデルなどの弓菅は利用できないことに注意してください。
この記事のライター
Rich-Watch編集部
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