日常生活防水の腕時計とは?防水機能を理解して腕時計の寿命を伸ばそう!
腕時計に大敵なのがほこりと水分の浸入です。腕時計は精密な部品で作られているため、ほこりが入ると故障の原因になり、水分が入ると最悪部品がさびて時計が止まってしまいます。そのため最低腕時計には日常生活に耐えられる防水が付きます。日常生活防水の機能を理解しましょう。
目次
時計の日常生活防水を解説!どのくらいまで水を防げるの?
腕時計にとって水分というのは大敵であり、もし時計の内部に水が入ってしまうと時計の心臓部の部品がショートしたり錆びてしまい時計が動かなくなってしまいます。
そのため、現在の腕時計には最低限の生活に耐えられる基準の日常生活防水が施されています。
では、防水機能はどの程度まで水を防げるのでしょうか。
今回は、日常生活防水について、基準やおすすめモデル等をご紹介します。
日常生活防水腕時計とは?機能も説明
腕時計の防水の強さについてはJIS規格とIEC規格という基準が設けられており、それらの基準をクリアしている時計が防水機能付きとして認められます。
防水機能には等級が防水の強さによって決められているので表にしてみました。
JIS規格保護等級 | 保護の程度 | JIS・IEC混成表記 |
---|---|---|
8等級 | 潜水状態の使用状態から保護 | JIS-IPX8 |
7等級 | 一時的(30分)に一定水深(1m)の深さに 水没しても内部に浸水しない | JIS-IPX7 |
6等級 | 非常に強い噴流水から保護 | JIS-IPX6 |
5等級 | 噴流水から保護 | JIS-IPX5 |
4等級 | 水の飛沫から保護 | JIS-IPX4 |
3等級 | 傾斜60°の範囲の散水から保護 | JIS-IPX3 |
2等級 | 傾斜15°の範囲で落ちてくる水滴から保護 | JIS-IPX2 |
1等級 | 垂直に落ちてくる水滴から保護 | JIS-IPX1 |
0等級 | 特に保護されていない | - |
日常生活防水時計の定義
日常生活防水というのは日常生活の中で起こりえる水濡れに耐えうる時計の事を指し、汗や雨、洗顔の際の水はね程度と定義されます。
日常防水機能が付いている腕時計は日常防水機能基準の証として文字盤やケースの裏蓋にウォーターレジスタンスの表示がされています。
生活防水時計がOKな範囲
日常生活防水腕時計として使えるとされる内容は我々が普段日常生活をしている中で起こりえることをイメージした水濡れに限られます。
人間のかく汗や雨にあたった場合、水仕事などで水滴が掛かった場合などが日常生活の例として考えられる場面です。
潜水時計(ダイバーズ)の定義
潜水用腕時計はダイバーズウォッチと呼ばれ、ダイビングや水中で使用可能な基準の腕時計のことを指します。
ダイビングにおいては、防水性の高さに加えて潜水時間の確認や光が弱く暗い深海でも時間を知ることができる視認性が必要です。
潜水時計がOKな範囲
潜水用腕時計には100m~200mまでの潜水ができる空気潜水式と飽和潜水式があります。
通常の素潜りやシュノーケルで泳ぐときには空気潜水、スキューバダイビングのような本格的な深海潜水には飽和潜水を使います。
防水腕時計と潜水時計の違いとは?
日常防水腕時計と潜水用腕時計の大きな違いは水中で使用が可能か不可能かによって大きく違いがあります。
日常防水腕時計は水圧に耐えることができないので、水中での使用には適していないものがほとんどです。
しかし、潜水時計は水中で使用することが前提になっている点が異なります。
3つの防水表記の違い
防水時計の表示には大きく分けて3つの表記があり、それぞれの基準や防水機能を特定する数値によって異なります。
ここでは大きく分けて3つの測定基準に分けてみていきましょう。
気圧(bar/ATM)の表示
防水表記のひとつとして気圧(bar/ATM)の表示が挙げられ、主に日常生活防水に使用されています。
1気圧は同義として10mと同じで、静止状態であれば水深10mまでの水圧に耐えることが可能です。
JISの生活防水の表示
これらの表示は2~8気圧防水のものに表示され、水中での使用を目的としない腕時計に使われます。
しかし、日常生活防水の質が製品により違いが大きいため、JIS防水保護等級が書かれているケースもあります。
腕時計を手に入れた場合には、説明書を見て防水のレベルをチェックしましょう。
メートル(m)の表示
防水性能を表現する数値で一番高精度に表現されているのがダイバーズウォッチに適用されるメートル(m)で表記されている腕時計になります。
表記している数値の水深まで潜水する事が可能です。
ダイバーズウォッチは水中で操作するため、100m防水であれば10気圧以上の水圧に耐えられる仕様になっています。
日常生活防水腕時計を長持ちさせるポイント
日常生活防水腕時計はあくまで日常の生活の範囲内での防水を目的としたもので、専門的な潜水や水中での使用には適していません。
ある程度の水濡れには対処できますが、それでも水が時計内部に侵入する可能性はあります。
日常生活防水の腕時計を長持ちさせるためにも、以下のようなポイントに注意しましょう。
電池交換方法は修理店に出した方が無難
日常生活防水腕時計は自分で電池を交換するタイプが多いですが、自分で電池交換をすると思わぬ傷がついたり隙間ができて防水性が落ちる可能性があります。
防水機能がなくなると最悪の場合動かなくなることもあるので、電池交換は専門店に出したほうが無難です。
定期的にパッキンを交換
電池交換を修理専門店に依頼した際には、電池以外の消耗品も交換してもらうようにすると安心できます。
特に防水性能を左右するゴムパッキンに関しては定期的な交換が必要です。
パッキンを交換する事で防水機能が蘇り、さらに時計が長持ちします。
お風呂では取り外す
日常生活防水腕時計を腕に付ける時には、水分の多い場所や水周りでの使用には十分な注意が必要です。
あくまで日常防水機能なので、お風呂に入るときは必ず腕から外して入浴しましょう。
お湯に触れるとガラスが曇ったり水分が時計の隙間から侵入することもあります。
水中でボタンを押さない
水中でりゅうずやボタンの操作を頻繁に行うと浸水の可能性があります。
これは防水性の高いダイバーズウォッチでも注意が必要です。
飽和潜水腕時計の場合は潜水の際にヘリウムガスを逃す装置が自動で付いているものもありますが、手動タイプもあります。
りゅうずの操作は水中にいないときにしておきましょう。
りゅうずのロックを忘れずに
ダイバーズウォッチの場合にはりゅうずがねじ込み式でロックできる機能が付いていますが、これは潜水艦のハッチをヒントに発明された腕時計独自の機能です。
ダイバーズウォッチのほとんど全てのモデルがこのロックを搭載していますので、水中に入り潜水するときにはりゅうずをロックしておきましょう。
ロックを忘れるとそこから水が侵入する可能性があります。
水道水を直接かけない
日常生活防水腕時計の使用に関しては防水とうたってはいますが、あくまで飛沫などをよける目的の性能に過ぎないので注意が必要です。
特にシャワーなどの水流の強い水や、直接大量の水道水を腕時計にかけるなどの行動は時計を壊してしまう原因になります。
濡れたらすぐに拭き取る
もし、万が一水にぬれてしまったらそのままにして放置しておくのは危険です。
乾いた布や腕時計専用クロス、タオルなどですぐに水分を拭き取りましょう。
そのままにしておくと、細かなパーツの隙間から水が侵入することがあります。
日常生活防水じゃ不安な人へ!おすすめの防水時計
日常生活防水腕時計は防水性能に関しては補助的なものでしかないので、スポーツをする人や水場での作業が多い人たちにはより防水性能が高いタイプがおすすめです。
ここでは、防水性能の高い腕時計を多く展開している6メーカーを見てみましょう。
セイコー(SEIKO)
- 日本の黎明期から時計を製造
- セイコーダイバーズの名で世界的に有名
- 早くから潜水腕時計の開発に着手
セイコー(SEIKO)は日本の腕時計黎明期から腕時計を開発している老舗時計ブランドで、いまや世界のSEIKOとして認知されています。
セイコーはいち早くから潜水用腕時計の開発に着手しており、セイコーダイバーズは世界的に愛用者が多いダイバーズウォッチのブランドに成長しています。
セイコーダイバーズは進化を遂げ、他の追随を許さないブランドに成長しています。
シチズン(CITIZEN)
- セイコーと並ぶ老舗世界的メーカー
- ダイバーズウォッチでは先進的発明が多い
- 世界ではプロマスターシリーズが有名
セイコーと同じく日本の腕時計黎明期から時計を製造しているシチズン(CITIZEN)ですが、こちらも世界に名を冠する日本ブランドとして有名です。
特に世界で始めて飽和潜水が可能なソーラー時計を開発するなど、ダイバーズウォッチの分野では有名でシチズンプロマスターシリーズは世界的に愛用者が多いです。
現在もシチズンはダイバーズウォッチの最先端を走り続けています。
カシオ(CASIO)
- もともとデジタル時計に強く液晶技術が高い
- 1983年発表のG-SHOCKが世界的に有名
- ベルトもウレタン素材で水に強い
もともと電子計算機などの開発で液晶技術が有名なカシオですが、1983年にG-SHOCKを世に送り出します。
G-SHOCKはウレタン素材をベルトを本体に使用し、耐衝撃100m防水腕時計として一躍人気になりました。
レディース向けのBABY-GもG-SHOCK同様世界的に人気です。
ニクソン(NIXON)
- アメリカの総合ブランド
- サーフウォッチの開発からバイバーズウォッチに進出
- 若者を中心に支持が高い
ニクソン(NIXON)はアメリカで創業されており、サーフウォッチの開発と共に腕時計の分野でも若者を中心に支持の高いブランドです。
特にReculusシリーズはアメリカ特殊部隊と共同で開発され、タフなアクティブウォッチとして急激に人気が出ています。
ファッション性が高く、アクティブウォッチの中ではデザインに優れています。
スント(SUUNTO)
- フィンランドのブランドで精密機器に強い
- スマートウォッチでありながらダイビングに強い
- しっかりとした耐衝撃性
スント(SUUNTO)はフィンランドの精密機器メーカーで、腕時計の製造にも力を入れています。
天気、心拍数モニターがついたスマートウォッチやダイビング用腕時計も製造しており、世代を問わず人気があります。
ワークアウトやランニング、スイミングなどを楽しむ人におすすめのブランドです。
ルミノックス(LUMINOX)
- 当初は自己発光システムで注目
- 米軍から要請を受け腕時計を開発
- 新素材カーボンコンパウンドを採用
ルミノックス(LUMINOX)は当初は自己発光システムLLTの開発で注目を集めました。
1993年に米軍から夜間でも視認性の高い腕時計が欲しいとの要求に応え、ルミノックスのアクティブウォッチの歴史が始まりました。
軽量、耐久性、耐水性の高いカーボンコンパウンドを素材に使用し、究極の条件下でも使用できるタフネスウォッチが人気です。
日常生活防水腕時計を上手に使いこなそう
腕時計の防水機能は、使用するシーンによって使い分ける必要があります。
現在では潜水のときにダイバーズウォッチを使用することは少なくなりましたが、高い防水性や剛健なデザインが魅力です。
デザインもバリエーション豊かなので、自分にぴったりな防水腕時計を選んでみましょう。
この記事のライター
Rich-Watch編集部
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