ミニッツリピーターとは？その歴史とおすすめの安いモデルを5選紹介！

ミニッツリピーターは、非常に複雑な構造を持つ機械時計です。

最大の特徴は、小さな鐘の音で時間を知らせてくれるという点で、美しい音は愛好家たちに愛されてきました。

実は非常に長い歴史を持つミニッツリピーターについて、詳しく解説していきます。

時計に詳しい愛好家以外にはあまり知られていないミニッツリピーターは、時計の世界では非常に高い評価を得ている技術です。

この章では、ミニッツリピーターの基礎的な知識についてご紹介します。

ミニッツリピーターは、小さな鐘の音で時間を知らせてくれる時計機構です。

懐中時計や腕時計の中に組み込まれたアナログな精密機器なので、ささやかで柔らかな音ですが、聴く人々の心に響きます。

まずはミニッツリピーターの歴史をひも解いていきます。

今でも非常に高い技術で造られている複雑な機構をもつミニッツリピーターですが、実は非常に古い歴史を持っています。

ミニッツリピーターの起源は、日本が江戸時代だったころの17世紀にまでさかのぼります。

ミニッツリピーターは、17世紀の後半にイギリスで発明されたと伝えられています。

イギリスの時計職人、エドワード・バーローやダニエル・クエアーという人物が、任意で時計に取り付けられたベルが鳴る機構を発明しました。

17世紀後半は、フランスにヴェルサイユ宮殿が建設された時期にあたります。

17世紀ヨーロッパは、貴族によるバロック文化が花開いた時代である一方で、科学革命が起こり、産業革命へと続く技術の躍進が見られました。

イギリスでも科学や技術が発展した時期で、ニュートンが若くして3大業績を成し遂げた時代でもあります。

初期のミニッツリピーターは置時計で、今とはかなり違った形でした。

18世紀に、スイスの天才時計職人アブラアム＝ルイ・ブレゲが登場して、置時計だったミニッツリピーターの機構を懐中時計に収める技術を編み出します。

ブレゲは時計の歴史を200年進めたと称される天才でした。

ブレゲはナポリ王妃のために、それまで一般的だった懐中時計をブレスレットのように身に着けられる、腕時計を作った人物でもあります。

時代は流れ、腕時計は進化を続けて、光の全く届かない深海でさえ時間が判る腕時計まで登場するようになりました。

しかしミニッツリピーターは、1990年代に起きた機械式時計への懐古という時代の流れの中で見直され、新たに愛好家の注目を集めるようになりました。

非常に貴重な機構のひとつとして、好事家たちの憧れの的になっています。

ミニッツリピーターは世界三大複雑機構と呼ばれる、非常にハイレベルな技術のひとつです。

世界三大複雑機構は天才時計技師ブレゲが腕時計のために開発した技術で、他にトゥールビヨン、パーペチュアル（永久）カレンダーがあります。

これらすべてを搭載した腕時計は、非常に貴重で高価なものです。

ミニッツリピーターが誕生し、その姿を大きく変えた17世紀から18世紀は、まだ屋内や夜間はとても暗い時代でした。

今では蓄光塗料でインデックスや針が光りますが、昔はそういった技術もなく、暗い場所では時計を持っていても時間が判りません。

ミニッツリピーターは、音の数で時間が判る画期的な発明だったのです。

ミニッツリピーターを搭載しているモデルは、複雑機構ということもあり高額になることが一般的です。

それでもミニッツリピーターを手に入れたい、というファンは少なくありませんのでここでは、手頃な価格で手に入るミニッツリピーターをご紹介します。

複雑機構のひとつであるミニッツリピーターは、非常に高価なものも少なくありません。

でもできるならお手頃価格で手に入れたいものです。

そこで、中古のミニッツリピーターを販売している販売店の相場観を調べてみました。

Amazonでは13万円、14万円～30万円以上という価格帯になります。

中には中古品で7万円前後というものが出品されることもあるため、こまめにチェックしていると出会える確率も高くなるのではないでしょうか。

楽天では、時計のコンディションにはよりますが、5万円以下の中古品が手に入ることもあります。

質の良さを考えると、20万円～30万円中盤くらいのものが多く出品されており、取引の中心になっています。

Chrono24では、個人取引の時計もあり、世界各国の出品者との取引になります。

ミニッツリピーターと記載があっても、実際は違うケースも存在するため、事前にそのブランドとリファレンス番号から調べてから購入した方が安心です。

価格帯は、ミニッツリピーターであれば26万円前後～になります。

メルカリでは、個人対個人の取引が中心です。

購入する前に、品物のリファレンス番号やコンディションなどをしっかり質問しておくことが重要になります。

価格帯は5万円以下のものから20万円台後半までが多いようです。

世界的にも有名な、ミニッツリピーターを代表するモデルをご紹介しますので、素晴らしい音と複雑機構の世界をご覧ください。

ミニッツリピーターの特徴は、鐘の音ですので、実際にミニッツリピーターの音を聴いてみましょう。

歴代の名ミニッツリピーターが奏でる貴重な音を集め、聴くことができるサイトがあります。

ウォッチユーザーズリサーチというサイトの、リピーターサウンズというページです。

実際に聴くと、レトロで可憐な音たちに魅了されます。

ミニッツリピーターの一般的な音の鳴らし方は、18世紀に腕時計型のミニッツリピーターが作りだされてからほとんど変わっていません。

もとはゴング状だった鐘部分をリング状にしてムーブメントの外周に設置し、ボタン操作によって2本の超小型ハンマーが音を奏でます。

操作した瞬間の時間を、音の数で教えてくれます。

ミニッツリピーターの音は、持ち主本人にしか聴こえないほどの小さな音楽で、アラームとしての機能が主なものです。

しかし天才が発明した歴史的な複雑機構が生み出す音で、後世まで伝えるべき技術は現在も時計愛好家を魅了しています。

この機会にみなさんも、至福の鐘の音を手に入れてみてはいかがでしょうか。

2020年12月27日調査