ジャイロトゥールビヨンの仕組みや特徴は？最安値などの時計モデルも紹介！

ジャガールクルトが発明したジャイロトゥールビヨンは、腕時計に対する重力の影響を最小限にまで減らし、球体となったトゥールビヨンがもはや芸術の域に達した回転で鑑賞していても惚れ惚れしてしまう動きをしています。

この画期的な発明についてここではジャイロトゥールビヨンの素晴らしさと機能美を見てみます

ジャイロトゥールビヨンとは多軸トゥールビヨンとも呼ばれており、一点支持でキャリッジを支えるのではなく軸を多くして球体にする事であらゆる時計の姿勢に対応し、重力が時計のゼンマイに影響を与えることを防ぎます。

それによって腕時計自体の精度が向上し、より誤差の少ない動作を安定して行うことができます。

ではジャイロトゥールビヨンとは一体どういった仕組みになっているのか、その仕組みについて見てみると通常のトゥールビヨンは一本の軸で姿勢を保つことで重力対策をしていますが、ジャイロトゥールビヨンは多軸トゥールビヨンとも呼ばれます。

つまり姿勢を保持するキャリッジを球体にする事で時計に対する重力の影響を最小限に食い止める仕組みになっており、より時計の精度を高める事ができます。

上の動画を見てもらうと解かるように時計がどの角度になっても球体のキャリッジは回転する事で水平を保っており、自由な角度で水平を保っているのが見て取れます。

このキャリッジの動きを自由に開放したことでより柔軟に重力に対して対応する事ができ、ゼンマイが重力の影響を受けないようにする事を可能にしたのです。

このキャリッジを球体にしたことで重力の影響が最も少なくなり、更に腕時計の駆動精度を上げることができ、機械としての機能美も加わってより時計としての魅力も高めることになっています。

さらにケースをスケルトンなどにする事によって、機能美としてトゥールビヨンの動きを鑑賞するという長所も加わり、腕時計はより美しいものになりました。

時計業界屈指の職人集団、ジャガールクルトは世界で初めての3D球体回転トゥールビヨンを発明したことで改めてその技術力の高さを世界中に知らしめました。

さらに時計としての実用化にも素早い対応を見せ、ジャガールクルトのコレクションにはジャイロトゥールビヨンを採用したモデルが複数存在します。

ただ、このジャイロトゥールビヨンを製作するには、物凄い部品の数とそれを組み上げる高度な技術を要するので、量産が全くできないものになっています。

よって価格も非常に高価で、永久カレンダーにレトログラードを搭載した機種がなんと4000万円を超える価格で、新モデルにいたっては時価という状態です。

高価ではあるがその価値は無限大ということでしょう。

この非常に魅力的な機構を持ったジャイロトゥールビヨンを搭載した腕時計ですが、現在どの程度のモデルが出ているのでしょうか。

現在人気のあるモデルを、まずはこの機構の発明者であるジャガールクルトから見ていくことにしましょう。

精度という名の芸術をテーマに掲げる世界屈指の高い技術を持った高級腕時計ブランド、ジャガールクルトですが、今までの常識を軽々と超える腕時計を生み出しました。

そんな精度という名の芸術といえる逸品です。

大きな特徴はなんと言ってもジャイロトゥールビヨンと永久カレンダー、ウエストミンスター・カリヨン・ミニッツリピーターの同時搭載をこのケースサイズで実現したことでしょう。

さらにギョーシェ彫りのブルーエナメルダイヤルが、内部のメカニズムと見事に調和してジャイロトゥールビヨンの動きと共にいつまでも見続けられます。

こちらはジャイロトゥールビヨンをアイコンとして、インダイヤルが絶妙な配置で見るものを魅了します。

まさに3・ジュビリーの名にふさわしい素材プラチナをケースに使用し、絶妙に配置されたジャイロトゥールビヨン・インダイヤル・デイ＆ナイトが文字盤を彩る芸術的な仕上がりになっています。

さらにジャイロトゥールビヨンによってより正確に駆動する自社製ムーブメント、Cal.176が高精度を達成、正確な時を刻みます。

ジャガールクルトの人気コレクション、レベルゾはレクタングルの反転ケースが特徴の人気シリーズですが、レベルゾ生誕85周年を記念して発表されたのがレベルソ・トリビュート・ジャイロトゥールビヨンです。

大きな特徴はレクタングルの反転ケースにジャイロトゥールビヨンを内蔵するという壮大なテーマに成功した技術力の高さに驚きを覚えます。

さらにトゥールビヨンのキャリッジが2重構造になっていて、外側は文字盤に対して水平に1分間で 一回転すると同時に内側のキャリッジは垂直に12.6秒に一回転という高速で回転、まるでキャリッジが宙を舞うかの様な動きをします。

こちらは、ホワイトゴールドのケースにベゼル周りと竜頭（リューズ）部分に総カラット6カラットのダイアモンドで彩り、上品でしかも豪華な腕時計になっています。

大きな特徴は完成されたケースとホワイトにブルー針のダイヤル、9時位置にスモ－ルセコンド、デジタル表示で瞬時に変わるクロノグラフ機能、3時位置にデイ＆ナイト表示、6時位置にジャイロトゥールビヨンと素晴らしい多機能になっています。

そして自社製手巻きムーブメントCal.176がこの複雑な多機能を正確に高精度でサポートします。

ジャイロトゥールビヨンといえばもう一つの雄、ゼニスがあり、どちらかというとゼニスはムーブメント系、エルプリメロというイメージが強いですが、どうしてジャイロトゥールビヨンモデルも充実したものを発表しています。

ではゼニスのジャイロトゥールビヨンの人気モデルを見てみます。

独特なデザインに腕時計の技巧がこれでもかと詰め込まれていますが、ジャガールクルトとは一味違ったアプローチで完成させています。

ゼニスの独自アプローチで完成させたグラビティ・コントロールでテンプを水平にする、ジャイロスコープモジュールが素晴らしい機構になっています。

このゼニスの技術によって球体ジャイロトゥールビヨンを常に地面と水平に保ち、重力の影響を最小限にした高精度を実現しました。

球体ジャイロトゥールビヨンがガラスにあるスケルトンカプセルから覗けます。

ジャイロトゥールビヨンは天上値段でとても手が出ないという人には、通常のトゥールビヨンも十分に魅力のある機構で高精度はもちろん、鑑賞する楽しみも十分持ち合わせています。

さらに低価格であればいうこと無しということで、安い価格で手に入るトゥールビヨンウォッチのおすすめを見てみましょう。

Reef TigerRGA3069は厳密なトゥールビヨンではないのですが、似た機構でこの価格帯というのはなかなか無く、精密なテンプの動きを楽しめる腕時計です。

大型のケースにどっしりとした存在感は非常に目を惹きますが、装着感は非常に良く、大きさを感じさせません。

6時位置にテンプ部分の部品が覗けるので、トゥールビヨンを模した構造が時を刻む姿が見えて楽しめます。

ミノルヴァ サン＆ムーンはカジュアルで見やすいダイヤルにトゥールビヨン機構を搭載したトゥールビヨン入門機にとても向いているモデルです。

パワーリザーブ機能も搭載し、コスパの高いモデルになっています。

ミノルヴァ サン＆ムーンの大きな特徴は9時位置にパワーリザーブメーター・3時位置に24時間計・そして6時位置にトゥールビヨンが覗け、大き目のインデックスと針が存在感たっぷりです。

さらに防水も10気圧防水に強化されているので、汗、水にも強く、オールシーズン使用可能です。

驚きの低価格でトゥールビヨンモデルを送り出している中国のブランド、JOHNNYROGERですが、フライングトゥールビヨンは特に価格が驚きの値段になっており、フライングトゥールビヨンを搭載してこの価格は他には見当たりません。

ムーブメントには最近成長著しい中国のムーブメントメーカー、ピーコックウォッチ社製手巻きフライングトゥールビヨンキャリバーを採用、画期的な低価格フライングトゥールビヨンウォッチとして世界から注目されています。

9時位置にナイト＆デイ・12時位置にパワーリザーブメーター・3時位置にスモールセコンド・そして6時位置にフライングトゥールビヨンが配置されています。

ジャガールクルトが偉大な機構、トゥールビヨンの機構をさらに推し進めて進化させ生み出したジャイロトゥールビヨンは時計自体の精度向上もさることながら、鑑賞する楽しみも我々に与えてくれました。

一生の財産になるくらい価格は高価ですが、その価値は十分にある芸術品ともいえる複雑機構腕時計、一生のうちに一度は手にしてみたいものです。