時計の歴史を年代別に徹底解説!皆がしる時計ブランドの始まりも紹介!
私達の生活になくてはならない時計ですが、その歴史は紀元前3500年頃までさかのぼることができます。この記事では古代エジプトで使われていた日時計から最新のスマートウォッチまで、時計がどのような歴史を歩み、進歩してきたかについて解説します。
目次
時計の歴史を年代別に徹底解説!これを読めば時計博士になれる
時計は実に5000年以上に渡って使用され続けているという、極めて長い歴史を持ちます。
ここではそんな時計の歴史を5つの年代にわけて解説します。
時計の歴史について詳しく知りたい人は参考にしてください。
時計の歴史①60進法の誕生から日時計まで
現代で一般的に使われている60進法ですが、その歴史は古くおよそ4000年前の古代メソポタミア文明とエジプトで生まれたと言われています。
日時計はそれ以前から使われていましたが、60進法の誕生によって時間をより細かく管理することができるようになりました。
月の位置と満ち欠けを観測したのが始まり
- 暦が使われ始めたのは最終氷期
- 木の棒などを使って月を観察
人類が暦というものを使い始めたのは最終氷期と呼ばれるおよそ7万年前から6万年もの間続いた時代だと言われています。
当時の人類は木の棒や動物の骨などを使い月の位置や満ち欠けを観察しました。
これが暦の始まりになります。
紀元前3500年~古代エジプトの日時計
- 最初に日時計を作ったのは古代エジプト
- オベリスクは日時計として用いられていた
もっとも初期のタイプの日時計は古代エジプトによって作られ、緑色片岩を加工したものだったていと言われます。
紀元前3500年頃に建造されたオベリスクと呼ばれる建造物も日時計として用いられていました。
紀元前500年~古代ギリシアの水時計
- 空の様子に関係なく使える水時計
- 古代ギリシアには既に目覚まし時計があった
古代ギリシアではクレプシドラという水時計が使われていました。
水時計は日時計と違って夜でも天気の悪い日でも使えますが、その反面正確さに欠けたため様々な改良が試みられました。
当時のギリシアには既に目覚まし時計の機能を持った水時計が存在していました。
1000年~中国に水時計が伝わる
- 古代中国に水時計を伝えたのはメソポタミア
- 漢の時代から水時計の構造が進歩
メソポタミアから中国に水時計が伝わったのは紀元前2000年頃から紀元前1000年頃だと言われています。
中国が紀元前202年に漢の時代になると、水時計は外流式から内流式になるなど進歩した構造になっていきます。
火時計の歴史
火時計は特定の物を燃やし、燃え残った物の量を調べることで時間を測る時計です。
火時計の起源は不明なところが多いのですが、西暦520年の中国の古い詩に火時計のことが記述されています。
香時計の歴史
香時計は火時計の一種でお香を燃やすことで時間を測ります。
6世紀頃の中国では様々な装飾が施された香時計が使われており、日本の正倉院に当時のものが残されています。
水時計へ歯車と脱進機が使われる
水時計に最初に脱進機が使用されたのは唐の長安です。
11世紀のスペインのアンダルスでイブン・ハラーフ・ムラーディーが歯車を使った時計を作るなど、時計の構造は次第に高度になっていきました。
天文時計
11世紀の宋の開封には水動力の天文時計が作られました。
制限なく動かせる時計としては世界初のものです。
同じ時期にイスラムの天文学者達も天文時計を作ってモスクや天文台で用いていました。
日時計の改良
今の日時計はイスラムの天文学者が作ったものを更に改良して作られています。
イスラムよりも前の日時計は季節の変化を考えずに日中の時間をただ12分しただけで、夏と冬で1時間の長さが変わってしまいました。
1年を通じて時間の間隔が変わることがない日時計が発明されたのは1371年です。
時計の歴史②初期ヨーロッパの機械式時計から軍用使用まで
ここではヨーロッパにおいて機械式時計がどのように発展していったかについてや、ヨーロッパにおける時計メーカーの成立、そして時計がどのようにして軍事目的に使用されるようになったかについて解説していきます。
1100年~中世ヨーロッパの機械式時計
- 最初の時計職人は修道僧
- 宗教には正確な時計が必要
中世ヨーロッパの最初の時計職人は修道僧だったと言われています。
中世ヨーロッパでは宗教の行事の時間が厳しく定められていて、そのため正確な時間を測れる時計が必要でした。
機械式時計は1日に2回も誤差を修正して使っていたそうです。
1500年~オスマン帝国の機械時計
- アラーム搭載の時計を初めて作ったのはオスマン帝国
- オスマン帝国で初めて時計にバネが使われた
オスマン帝国の技術者だったタキ・アルジンはアラームの時間を使う人が決められる機械式目覚まし時計を発明しました。
タキ・アルジンは機械式天文時計も作っており、世界で初めて機械式天文時計にバネを使用しました。
1600年~振り子時計からヒゲゼンマイまで
- 家庭に機械式時計が来たのは15世紀から
- 振り子時計を初めて設計したのはオランダ
- 振り子時計は最初1日に1分もずれていた
機械式時計進歩するにつれて小型化が進み、15世紀には家庭用の時計が作られ、16世紀には個人用の時計が作られました。
1656年にオランダのクリスティアーン・ホイヘンスが世界初の振り子時計を設計し、最初は1日に1分ほどずれていましたが、改良されて10秒ほどになりました。
1700年~ヨーロッパに時計メーカーが誕生
- 時計メーカーは最初鍵屋や宝石屋だった
- フランスの時計職人は大人気
世界で最初の時計メーカーは鍵屋や宝石屋のギルドから生まれました。
フランスの時計作りの中心地はパリとブロワで、ヴェルサイユの時計職人ジュリアン・ル・ロワは当時非常に高い人気を誇っていました。
ドイツではニュルンベルクとアウクスブルクが時計生産の中心地となりました。
海洋クロノメーターも開発
海洋クロノメーターは時刻系という時間が経過する歩度と時刻の基準を海の上で測るための時計で、天測航法によって経度を求めるのに必要です。
ヨークシャーの職人ジョン・ハリソンは1日の誤差が3秒以内という非常に高い精度の海洋クロノメーターを発明しました。
1800年~宝飾品として腕時計が誕生
- 腕時計が初めて登場したのは1800年頃
- フランス皇帝のナポレオンは皇妃のために腕時計を作らせた
1800年頃になると王族や貴族の女性のための美術品として腕時計が登場します。
世界初の腕時計として有名なのは1806年にフランス皇帝であるナポレオンがパリの時計宝飾師の二トーに作らせた皇妃ジョセフィーヌのための腕時計です。
これは小さな時計にブレスレットをつけただけの簡単なものでした。
1801年にトゥールビヨンが特許を取得
永久カレンダーやミニッツリピーターなど数々の革新的技術で知られるフランスのアブラアン・ルイ・ブレゲは、1801年にトゥールビヨンの特許を取得しました。
トゥールビヨンは、ブレゲの発明の中で最も有名で、駆動する姿の美しさから多くの有名ブランドが商品化をしています。
水晶振動子も発見
世界初の水晶振動子は1921年にウォルター・ケーディによって作られました。
1927年には水晶振動子を使った世界初のクォーツ時計がカナダのベル研究所のワーレン・マリソンとJ・ホートンによって作られました。
クォーツ時計は安く高性能なため、現在も大量に生産されています。
1880年軍事用としての腕時計を製作
- 世界で最初に腕時計を量産したのはジラール・ぺルゴ社
- 第一次世界大戦に参加した軍人達の間で腕時計が広まった
世界で最初に大量生産された腕時計は軍事用のものでした。
1880年にドイツのジラール・ペルゴ社が軍用品として2000個の腕時計を製作し、その後第一次世界大戦では懐中時計よりも便利ということで腕時計が将校達に注目され、下士官達が大量に購入したと言われています。
時計の歴史③自動巻時計の登場からミリタリーウォッチまで
時計の歴史において非常に重要な意味を持つ自動巻腕時計の登場や、戦場という過酷な環境でも正確に時間を測るために進歩したミリタリーウォッチについてここでは解説をしていきます。
1913年セイコーが日本初の腕時計を発売
- 日本初の腕時計は1913年発売
- 日本初の腕時計は懐中時計の部品を使っていた
セイコーは1913年に日本初の腕時計であるローレルを発売しました。
当時の日本では精工舎だけが懐中時計の量産化に成功していたので、小型の懐中時計のローレルに使用されている外装とムーブメントを使うことでローレルを製品化することができたのです。
1914年第一次世界大戦で腕時計が進化
- 高度な戦略には腕時計が必要
- 戦闘機の操縦には懐中時計よりも腕時計
- 戦争が腕時計を進歩させた
第一次世界大戦では高度な戦略が必要となり、砲兵や歩兵の将校にとって腕時計は必需品となりました。
戦闘機のパイロットにとっても操縦に便利な腕時計はなくてはならないものでした。
軍用ということで高い精度を求められた腕時計は更に進歩していきました。
1915年ブライトリングがクロノグラフ時計を製作
クロノグラフとはストップウォッチの機能のことで、ブライトリングは1915年に世界で初めてプッシュボタンがリューズから分離した独立ボタン式のクロノグラフを開発しました。
このエピソードがブライトリングといえばクロノグラフと言われる理由です。
1926年フォルティスが自動巻腕時計を製作
- 自動巻腕時計が時計の歴史を変えた
- 自動巻腕時計を最初に発売したのはフォルティス社
1926年にスイスのフォルティス社から発売された自動巻腕時計は正に画期的な腕時計でした。
手巻き式では1日に1度はゼンマイを巻く必要がありましたが、自動巻腕時計は身に着けているだけでゼンマイを勝手に巻いてくれるという非常に優れた腕時計です。
1930年代軍事用から個人にも腕時計が流通
- 1930年代は懐中時計ではなく腕時計の時代
- 大量生産のおかげで普及が促進
1930年代になると世界中で腕時計の生産数が懐中時計の生産数を上回り始め、時計の中心が懐中時計から腕時計に移り変わっていきました。
部品が量産されたり共通化されたりしたことによって腕時計の単価が下がり、普及していったためです。
1942年原子時計を発見
1942年に発見された原子時計は現在知られている中で1番正確な時計です。
その精度は数千年経っても1秒も狂わないという圧倒的なものです。
1949年に最初に開発された原子時計は現在スミソニアン博物館に展示されています。
第二次世界大戦で腕時計が進化
- ミリタリーウォッチは第二次世界大戦によって生まれた
- 高性能と低コストの両方を開発
第二次世界大戦において腕時計は過酷な状況でも正確な時間を知るためのミリタリーウォッチとして進化しました。
水の中での耐久性や耐衝撃能力などの高い性能が求められた、その一方コストを限界まで下げた使い捨てのような腕時計の開発も進みました。
1940年にパネライがラジオミールを使用
ラジオミールとは発光塗料のことで、原料にラジウムを使用していることからこの名前がつけられました。
パネライは1936年にラジオミールを使用した腕時計のプロトタイプを開発し、1938年には実戦に投入されています。
1942年にブライトリングがクロノマットを開発
ブライトリングは1942年に航空計算尺という機能を搭載した腕時計であるクロノマットを開発しました。
これは難しいかけ算や割り算をすぐに計算できる素晴らしい発明で、様々な計算をしなければならないパイロットには大人気でした。
時計の歴史④クォーツショックから機械式時計復活まで
ここでは1969年にセイコーが発売した世界初のクォーツ式腕時計であるアストロンによって起きたクォーツショックからスイスの時計メーカーがどのようにして立ち直り、機械式腕時計の地位を復活させていったのかについて解説していきます。
1969年クォーツショックで腕時計が低価格に
- クォーツ式腕時計によってスイスの時計メーカーに大打撃
- 腕時計は機械式からクォーツ式へ
セイコーが発売した世界初の量産クォーツ式腕時計であるアストロンによってスイスの時計メーカーは壊滅的な影響を受けました。
安くて正確で値段も安いクォーツ式腕時計は機能において機械式腕時計を圧倒し、腕時計の主流はクォーツ式へと一気に変わりました。
セイコーアストロン
セイコーのアストロンが圧倒的な評価を受けたのには時計の性能以外にも理由があります。
セイコーは既に高品質の自動巻腕時計でブランドイメージを高めており、セイコーが東京オリンピックのタイム計測を担当したこともそれを後押ししました。
スイス・アメリカ時計産業への打撃
- スイスの時計輸出は1980年代に激減
- クォーツ式腕時計がロスコフ・ウォッチを壊滅させた
スイスにおけるクォーツショックの影響はあまりにも大きく、スイスからの時計の輸出は1980年代にはピークを記録した1974年の半分に減ってしまいました。
スイスとアメリカにはロスコフ・ウオッチという大衆向けの機械式腕時計があったのですが、これも安価で高性能なクォーツ式腕時計によって壊滅しました。
1980年日本がスイスを抜いて世界一位に
1980年には時計王国と呼ばれたスイスを抜いて日本が時計の生産数で世界一となりました。
1979年の時点で日本が生産する腕時計は半分以上がクォーツ式となっており、クォーツ式がどれだけ素早く世界に広まったかがわかります。
アメリカのウォルサムが日本に買収
ウォルサム社はアメリカ最古の時計ブランドで懐中時計が有名です。
日本では文豪の川端康成がウォルサム社の懐中時計を愛用していました。
現在ウォルサム社は日本の宝飾品メーカーである平和堂貿易の100%子会社となっています。
1983年にスウォッチが発売
- スイスの高級機械式腕時計と正反対のスウォッチ
- 大成功した1シーズン使い捨てというコンセプト
スウォッチはスイスのSMHという組織によって1983年に販売が開始されました。
それまでの高級な機械式腕時計とは正反対の1シーズンで使い捨てられる安くてファッション性の高い腕時計というコンセプトで1992年には累計販売数1億個を達成しました。
SMHの戦略が始まる
- SMHによるスイスの時計業界の大改革
- 製造コストの低下とブランドイメージの向上の両立
SMHはスウォッチを世界中で大ヒットさせるのみならず、スイスの時計業界全体を大改革しました。
各ブランドが独自に行っていたムーブメントの製造と組み立てをETA社に集約して製造コストを下げると共に各ブランドの個性や付加価値を際立たせていきました。
機械式腕時計が再び脚光を浴びる
- ブランドビジネスとして成功したスイスの機械式腕時計
- 4倍に増えたスイスの時計輸出総額
SMHの優れた戦略によってスイスの機械式腕時計のイメージは確実に向上していきました。
その結果スイスの機械式腕時計は高価格帯でのブランドビジネスとして確立し、1911年から2011年までの20年間でスイスの時計輸出総額はおよそ4倍になりました。
1995年大手時計グループが再編
- SMHによる高級腕時計ブランドの買収
- ブランパンやブレゲもSMHの傘下に
1995年から大手グループによる高級腕時計ブランドの再編が加速しました。
SMHは世界最古の時計ブランドといわれるブランパンを1992年に買収し、それ以降はブレゲ、ジャケ・ドロー、グラスヒュッテ・オリジナルといった高級ブランドを次々に買収していきました。
時計の歴史⑤デジタル時計からスマートウォッチまで
現代ではごく当たり前になっているデジタル時計や、スマホと連携したり電子マネーで買い物をしたりといった様々な機能を持つスマートウォッチがどのようにして進化してきたのかについてここでは解説していきます。
1970年代デジタルウォッチが発売
- 1973年に世界初の6桁表示可能なデジタルウォッチが発売
- セイコーが発売したことで世界中から注目
1973年にセイコーは世界で初めて6桁表示が可能なデジタルウォッチであるセイコー クオーツLC V.F.A. 06LCを発売しました。
これは時刻表示に世界初の6桁液晶ディスプレイを採用したデジタルウォッチで、国内外から多くの注目を集めました。
1980年代多機能デジタルウォッチが発売
- 1980年代に多機能デジタルウォッチが流行
- カシオが様々なタイプの多機能デジタルウォッチを発売
1980年代になると技術の進歩によって様々な機能を搭載した多機能デジタルウォッチが発売されます。
カシオが1980年に発売した電卓内蔵のC-80や1982年に発売した辞書内蔵のT-1500、1984年に発売したアドレス帳を入れられるCD-401など様々な機種があります。
ヨーロッパで電波時計が広まる
電波時計は原子時計などの基準時計から電波によって送られてきた時刻系を元にして時間を修正する時計です。
ヨーロッパでは1980年代に電波時計が市場に登場しており、現在では広く世界中に普及しています。
1990年代パソコンと連動可能な時計が登場
- PCクロス HBX-100Jはパソコンと連動可能
- 1998年にカシオが発売
1990年代になるとパソコンと連動することができる腕時計が登場しました。
カシオが1998年に発売したPCクロス HBX-100Jは本体内部に24KBのメモリを備えており、スケジュールや電話帳、ToDoリストを表示できる他にパソコンと赤外線データ通信を行うことも可能です。
2000年代OS搭載の時計が登場
- WatchPad 1.5はシチズンとIBMの共同開発
- OSにはLinuxを採用
2000年代に入ると腕時計自体にOSが搭載されるようになりました。
2001年にシチズンとIBMが共同開発したWatchPad 1.5はOSとしてLinuxを搭載し、最高74MHzの32bitCPUや8MBのDRAM、QVGAのモノクロ液晶と当時の腕時計としては非常に高い性能を持っていました。
2010年代スマートウォッチはさらに進化
- 2010年代はスマートウォッチの進化の時代
- 通知の受け取りから健康管理まで様々な機能
2010年代においてスマートウォッチは更に進化し、世間に広く普及しています。
スマホの着信やメール、ラインなど様々な通知を受け取れるのはもちろん、電子マネーを登録することで買い物ができたり、1日の歩数やセンサーによって感知した心拍数を記録することで健康管理もできるなど非常に多くの機能があります。
2020年ライフログなど多機能時代へ突入
- 2020年スマートウォッチは更なる多機能時代へ
- 低価格化が進み気軽に購入可能に
2020年現在スマートウォッチは睡眠検知や心拍数といったライフログ機能から運動サポート、スマホ探索機能まで更なる多機能時代に突入したと言えます。
スマートウォッチの低価格化も進み、1万円以下のスマートウォッチが欲しいという場合でも様々な選択肢があります。
人気腕時計ブランド「ロレックス」の歴史
ロレックスは1905年にハンス・ウィルスドルフがロンドンで創業した世界的な高級腕時計ブランドです。
日本でも圧倒的な知名度を誇るロレックスがどのような歴史を辿って現在の地位を築いたのかについて解説します。
1905年ウィルスドロフが時計販売会社を設立
- ロレックスは最初ロレックスという名前ではなかった
- 名前がロレックスになったのは第一次世界大戦が原因
1905年にウィルスドルフがロンドンに時計販売の専門業者を設立した時、社名はロレックスではなくウィルスドルフ&デイビスでした。
ロレックスの名前が使われ始めたのは1915年で、第一次世界大戦の影響でウィルスドルフというドイツ語の名前がイギリスへの輸出で問題になるからでした。
1908年ウィルスドロフがロレックスと名付ける
- ロレックスの名前は1908年に生まれた
- 短く、発音しやすく、美しい名前を求めた結果がロレックス
ロレックスの名前が実際に使われるようになったのは1915年ですが、ウィルスドルフはそれよりも以前の1908年にロレックスの名前を思いついていました。
当時ウィルスドルフは自分の会社の時計に短く、発音しやすく、美しく見える名前をつけたいと考えており、その結果閃いたのがロレックスだったそうです。
1910年クロノメーター腕時計を製作
- ロレックスの発展はムーブメントの向上から
- 腕時計初のクロノメーター公式証明書獲得
ロレックスがまず最初に力を注いだのがムーブメントの精度の向上でした。
ロレックスは1910年にスイスのビエンヌにあるスイスクロノメーター歩度公認検定局からクロノメーターの公式証明書を獲得しました。これは腕時計としては世界初の快挙でした。
1926年世界発の防水腕時計を製作
- 世界初の防水・防塵腕時計オイスター
- 名前の由来は二枚貝
1926年にロレックスは世界初となる防水性と防塵性を備えた腕時計を開発しました。
腕時計の名前はオイスターで、これは二枚貝のように長い間水に浸かっていても中の部品が壊れないことが由来となっています。
このオイスターの開発はロレックスにとって非常に大きな一歩となりました。
1945年デイトジャストの誕生
- ダイヤルの日付小窓はデイトジャストが最初
- デイトジャストは最初男性用モデルだけだった
ロレックスが1945年に発売し、その後オイスターコレクションの中心的なモデルになったのがデイトジャストです。
これは世界初のダイヤルの小窓に日付を表示する機能がついた自動巻腕時計で、最初は男性用だけでしたが発売から10年間で女性用モデルも多数発表されました。
1953年初のダイバーズウォッチサブマリーナを製作
- ロレックスが初めてダイバーズウォッチを開発したのは1953年
- 腕時計に回転ベゼルを搭載したのはロレックスが世界初
ロレックスのサブマリーナは1953年に開発されたロレックス初のダイバーズウォッチです。
サブマリーナは100mの防水性能を持ち、潜水時間を計測できる回転ベゼルを搭載するなど当時としては非常に高性能で実用的なダイバーズウォッチでした。
時計の歴史を知って腕時計を楽しもう!
私達が普段当たり前に使っている時計ですが、そこには古代エジプトの日時計から現代のスマートウォッチに至るまでの極めて長い歴史があります。
そんな時計の長い歴史を知り、しっかりと理解することで腕時計の世界をより一層深く楽しめるようになるでしょう。
この記事のライター
Rich-Watch編集部
Rich-Watch編集部では、男性向けアイテムを中心にアイテム・ファッション情報を発信しております。 「Rich-Watchを読んだおかげで、自分の求めた情報に出会えた」という方を1人でも多く増やすことをミッションとして活動しています。
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