腕時計磨きの効果はある?磨く方法や研磨アイテム・料金相場を総まとめ!
腕時計を長持ちさせるには定期的なお手入れが必要で、自分で時計を磨くには相応の道具を用意しなくてはいけませんし、業者への依頼はセルフ研磨より料金がかかります。こちらの記事ではセルフ研磨のコツや業者に依頼する料金の相場をご紹介します。
目次
時計磨き&研磨の方法を徹底紹介!料金相場も調査
腕時計を長い間きれいに使いたいのであれば、メンテナンスの一つとして磨くということが必要になってきますが、磨く方法としては自らの手で磨くほか、腕時計のメンテナンス業者に依頼する方法があります。
今回は自分の手で磨く方法や業者に依頼する際の相場などを紹介します。
【セルフ編】時計磨きと研磨の正しい手順
時計を綺麗なまま維持したり、かつての輝きを取り戻すには自分で磨くのも一つの手段で、腕時計の研磨をする際には研磨用のグッズを揃えることが最初のステップです。
道具を揃えるだけでなく、正しい磨き方を頭に入れておかないとかえって腕時計を傷つけてしまう恐れがあることを覚えておいてください。
1.歯ブラシで時計を磨く
部品のつなぎ目に溜まった汚れを取るには歯ブラシです。
歯ブラシに水と中性洗剤を付けたうえで、ケースと裏ブタの境目や、ブレスレットをはじめとした部位を擦ってあげると、布巾などでは落とすことができない汚れを落とすことができます。
2.ステンレス磨き
腕時計は屋外でも着用するケースが多いため、ステンレスの素材を用いているケースが多く見受けられます。
ステンレスとはいわゆる錆びにくく加工された金属で、ステンレスを磨く際には専用のクロスやコンパウンドと呼ばれる研磨剤を使って磨くことになります。
KOYO ステンレスみがきクロス 359円
KOYO ステンレスみがきクロスにはツヤ出し用のワックスが染み込ませてあるので、簡単に時計の手入れをすることができます。
水や研磨剤で時計を拭いたらそのまま放置するのではなく、KOYO ステンレスみがきクロスの乾いている部分で乾拭きします。
3.コンパウンドで研磨
コンパウンドとは研磨剤のことであり、時計だけでなく自動車のヘッドライトを磨くといった場面でも使用されることがあります。
使い方としてはクロスにコンパウンドを乗せてから傷ついた面を擦りますが、コンパウンドを構成する粒子の大きさは製品ごとに変わってくるので傷の深さや大きさによって使い分けることが重要です。
サンエーパール 研磨剤セット 2,000円
比較的浅い傷や汚れに対して有効なのがサンエーパール 研磨剤セットで、時計の裏ブタにできてしまった傷はもちろんのこと、傷つきやすいとされている風防(腕時計の文字盤を覆う透明な部分)を磨く際にも使用することができます。
革バンドなどにも使える一方で、深い傷や汚れは落としきれないことがあります。
キクモール 研磨剤 970円
ツヤ出し効果のある原料を加えているおかげで、研磨後の光沢が持続するのがキクモール 研磨剤の特徴で、金属やプラスチックなどの樹脂製品にも使えるので幅広い種類の腕時計を磨くことができます。
細かな傷を落とすための研磨剤として使用するだけでなく、光沢を付けるための仕上げとして採用するケースも見られます。
サンエーパール 28g 時計風防用研磨剤
時計修理店でも採用されている研磨剤であり、比較的浅い傷や汚れを落とすのに向いているのがサンエーパール 28g 時計風防用研磨剤で、名前の通り風防を磨くことができます。
風防を磨けるほどデリケートな汚れや傷に対応可能な研磨剤ですが、深い傷やチタンなどの素材を磨くのには適していないので注意しましょう。
4.耐水ペーパー
コンパウンドでは対応できないほど深い傷がついているときは、耐水ペーパーによるメンテナンスを行う紙やすりのことです。
表面を削ることで傷や汚れを目立たなくするという仕組みはコンパウンドと同様ですが、コンパウンドよりも削る力が強いのが特徴といえます。
TRUSCO 耐水ペーパー #1000 281円
TRUSCO(トラスコ) 耐水ペーパー #1000は時計磨きの中でも比較的深い傷が付いた場合に利用するのが良いでしょう。
使い方としてはTRUSCO(トラスコ) 耐水ペーパー #1000でメンテナンスしたい箇所を磨いた後、クリームタイプのコンパウンドで仕上げをするというのが一般的です。
5.超音波洗浄機
超音波による振動を利用して汚れを落とす超音波洗浄機も、時計を磨く際の手段の一つといえます。
ただし、超音波洗浄機は水の中で超音波にあてるという過程を経て汚れを落とすので、腕時計本体を洗浄する場合は耐水仕様かどうかを確認しましょう。
LifeBasis 超音波洗浄機
コンパクトながら確かな洗浄力を備えた超音波洗浄機が欲しい人には、LifeBasis 超音波洗浄機をおすすめします。
42,000ヘルツの音波を照射することで、クロスで拭いただけでは落とせない汚れにも対応しており、タイマー機能が付いているのでLifeBasis 超音波洗浄機の中に腕時計やバンドを置いた後、放置したままでいられるのもメリットです。
セルフ時計磨きと研磨の注意点
コンパウンドやクロスといった道具を揃えたうえで、やり方をしっかりと頭に入れておくことができれば、多少の傷や汚れが付いた時計を自分の手で磨くことは可能です。
しかし、腕時計の素材として用いられている金属の種類によっては、素人が手を出すと傷がついてしまうことがあります。
研磨できない素材か確かめる
これから、研磨できない素材について具体的に解説していきます。
クリスタルガラス
クリスタルガラスは、腕時計の風防や液晶保護に用いられることが多い金属です。
酸化鉛の含有量によってフルフレッドクリスタルやせレッドクリスタルなどに分類され、透明度が高く光を通しやすいのがクリスタルガラスの特徴であり、風防などに加工しやすいのが利点です。
サファイヤガラス
高級時計の風防の素材として重宝されているのがサファイヤガラスで、風防がサファイヤガラス製かどうかで、その時計が本物か見分けられるといわれるほど高級時計に利用されるケースが多くなっています。
クリスタルガラスと同じく光透過性が高く、腕時計の文字盤を美しく見せる効果が期待できます。
最後の拭き上げ工程を忘れずに
クリームやワックスを塗ったクロスで最後に拭き上げをすると、細かな傷がついた面を保護することができます。
クリームやワックスは光沢効果もありますから、ツヤを出すためにも拭き上げを忘れないようにしましょう。
鏡面仕上げの時計は難易度が高い
腕時計の風防をよく見てみると、曲線を描いているタイプが数多く見受けられますが、高級時計の中には、完璧な平面に仕上がっているものが存在し、これを鏡面仕上げと呼びます。
鏡面仕上げの時計を磨く際には、自分が研磨したことで風防が削れてしまうことを意識しなくてはいけません。
【プロ編】時計磨きと研磨の料金相場
時計修理店には壊れた時計を直したり、研磨のためのテクニックを備えたプロが存在します。
プロの手で時計を磨いてもらう際には、部位別の料金をチェックしたうえで自分で研磨する場合とコストパフォーマンスを比較しましょう。
ライトポリッシュ
時計修理店におけるライトポリッシュとは、細かな傷が付いた時計を磨き上げる工程を表し、細かな傷であればセルフ研磨でも対応可能ですが、素人が研磨すると本来磨きたい部位以外の場所を傷つけてしまう可能性があります。
時計修理店のプロであれば研磨職人が専用の道具を使って時計をピカピカに磨き上げることが可能です。
パフ研磨
バッファーやバフモーターと呼ばれる機材を使って行う研磨のことをバフ研磨といい、こうした機器を扱うには専門の技術が必要であり、バフ研磨は時計修理店ならではのメンテナンスです。
バフ研磨によってライトポリッシュを実施したり、オーバーホールの工程でバフ研磨を行うなど、時計修理店によって研磨のメニューは変わってくるので注意しましょう。
部位別の料金目安
部位 | 料金 |
---|---|
ケース+ブレスレット | 15,000~20,000円 |
テキスト | 3,000円~5,000円 |
テキスト | 12,000~15,000円 |
目安としてはケースとブレスレットを両方とも研磨してもらう場合、2万円前後になることが多いと思っておきましょう。
時計修理店では研磨の前に見積もりを出してくれるところもあるので、そちらを利用して複数の時計修理店の価格を比べてみるのも一つの手段です。
プロの研磨を動画で確認
- オープナーなどを用いた分解
- ペーパーによる傷取り
- 研磨クロスやバフで仕上げ
時計修理店での研磨では、時計を分解する工程から素人とは異なり、オープナーと呼ばれる専用の機械で裏蓋を外すことで、時計を傷つけることなく研磨することができます。
ペーパーによる傷の除去やバフをあてる仕上げなど、プロならではのテクニックで時計を美しく磨き上げてくれるのです。
時計磨きと研磨が得意なお店5選
時計修理店ごとに修理のメニューや料金が異なります。
これから、時計修理店の中でも研磨が得意なお店を紹介します。
ウォッチ・ホスピタル
時計のオーバーホールを承っているウォッチ・ホスピタルは、オーバーホールの過程で外装研磨を実施しています。
専用の研磨機材と研磨職人を備えることで、新品同様の輝きを取り戻せると評判ですが、外装研磨はオーバーホール込みでしか受け付けていない点に注意しましょう。
ウォッチ・ホスピタルの磨き・研磨料金
メニュー | 料金 |
---|---|
ライトポリッシュ ケース&ブレスレット | 10,000円~ |
ライトポリッシュ ケースのみ | 5,000円~ |
ライトポリッシュ ケース&革・ウレタンバンドのバックル | 6,000円~ |
プレミアムポリッシュ | 18,000円~ |
難易度の高いブレスレットの研磨 | 24,000円~ |
ライトポリッシュはケースやブレスレットなどの部位によって10,000円以上の料金がかかります。
プレミアムポリッシュとは、ハンドリューターと呼ばれる機械で研磨する工程を経ているため、より丁寧な仕上がりになるコースです。ブ
時計修理工房 白金堂
時計修理工房白金堂では、ロレックスやオメガ、カルティエといった高級時計の修理を受け付けています。
創業46年の老舗が誇る技術で時計を修理するだけでなく、新品同様に研磨してくれる修理店です。
時計修理工房 白金堂の磨き・研磨料金
メニュー | 料金 |
---|---|
ケース&ブレスレット | 20,000円~ |
ケース | 10,000円~ |
ブレスレット | 10,000~ |
修理のメニューはケース&ブレスレット、ケース、ブレスレットの3種類です。
時計を送付してから2~3週間後に正確な見積もりが伝えられます。
五十君商店
最新の工具や設備を導入している五十君商店では、研磨仕上げとライトポリッシュのメニューを用意しています。
研磨だけでなく、風防などのパーツの交換を請け負っている点が五十君商店の特徴です。
五十君商店の磨き・研磨料金
メニュー | 料金 |
---|---|
ケース&ブレスレットの研磨仕上げ | 20,000円 |
ケースの研磨仕上げ | 8,800円 |
ブレスレットの研磨仕上げ | 11,200円 |
ケース&ブレスレットのライトポリッシュ | 10,000円 |
メニューとしてはケース及びブレスレットの研磨仕上げとライトポリッシュの2種類に大別されます。
研磨内容や料金については、電話やメールでの問い合わせを受け付けているので、気になる人は問い合わせてみましょう。
オロロジャイオ
時計修理に携わってから10年以上のベテラン技能士だけが在籍するオロロジャイロでは腕時計の研磨も実施しています。
研磨のみの料金とオーバーホールとセットの料金が用意されており、時計の素材によっても値段が変わります。
オロロジャイロの磨き・研磨料金
メニュー | SS・コンビの料金 | YGの料金 |
---|---|---|
ケース & ブレスレット | 16,000円~ | 18,000円~ |
ケースのみ | 12,000円~ | 14,000円〜 |
ブレスレットのみ | 10,000円〜 | 12,000円〜 |
オーバーホールとセット料金 | 12,000円〜 | 15,000円〜 |
時計を構成する素材によって値段が異なるため、オロロジャイロを利用する際には自分の時計がどのような素材でできているのか確かめましょう。
ウォッチレスキュー
電池交換やクリーニングなど、時計修理に関する幅広いサービスを行っているのがウォッチレスキューです。
比較的低価格な超音波クリーニングや、新品同様に仕上げたいときに嬉しい新品仕上げなどを展開することで、顧客のニーズを満たしています。
ウォッチレスキューの磨き・研磨料金
メニュー | 料金 |
---|---|
ケースクリーニング | 800円 |
ブレスレット (超音波クリーニング) | 1,500円 |
ケース&ブレスレット (超音波クリーニング) | 2,000円 |
ケース(ステンレス) | 12,000円 |
ケース&ブレスレット(ステンレス) | 18,000円 |
ケース&ブレスレット(金無垢) | 21,000円 |
エクスプローラーII・シードゥエラー・サントスガルベ | プラス5,000円 |
金無垢で構成された時計は通常よりも高い料金設定です。
また、ロレックスのエクスプローラーⅡなどの時計については、別途5,000円必要になります。
時計磨きと研磨ができるお店一覧
店名 | ケース&ブレスレット研磨の値段 |
---|---|
ウォッチ・ホスピタル | 10,000円~ |
時計修理工房 白金堂 | 20,000円~ |
五十君商店 | 20,000円 |
オロロジャイオ | 16,000円~ |
ウォッチレスキュー | 18,000円~ |
時計修理店はお店ごとにサービスの内容や料金が異なります。研磨についても同様で、オーバーホール込みでしか受け付けていないお店や、素材によっては料金が上乗せされる修理店もあります。
自分の時計の修理してもらうにはどのお店があっているのか、料金やサービス内容を比較しながら吟味してください。
大切な時計は定期的に磨きと研磨でメンテナンス
手入れされた時計は何十年経っても輝きを維持するので定期的な手入れは必要で、自分の手で磨く際には道具を揃えたうえで、正しい手順で行うことを心掛けましょう。
もし、セルフで手入れをするのが不安な場合は、時計修理店などの専門家に依頼してください。
この記事のライター
Rich-Watch編集部
Rich-Watch編集部では、男性向けアイテムを中心にアイテム・ファッション情報を発信しております。 「Rich-Watchを読んだおかげで、自分の求めた情報に出会えた」という方を1人でも多く増やすことをミッションとして活動しています。
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