菊野昌宏(独立時計師)の経歴や手掛けた時計のモデルから値段まで徹底解説！

「菊野昌宏」さん、「独立時計師」という言葉を初めて聞く方も多いと思います。

菊野昌宏さんとはどんな人か？独立時計師とはどんな職業か？

実際に菊野昌宏の経歴や生み出した作品などを詳しくご紹介していきたいと思います。

世界の時計職人の間では知らない人はいないほどの有名な菊野昌宏さんですが、そんな彼が時計作りに目覚め、そして現在の地位に至るまでの経緯をご紹介していきたいと思います。

意外かもしれませんが菊野昌宏さんは高校卒業後、時計関係の学校へ進んだわけではなく、特にやりたいこともなかったという理由で陸上自衛隊に入隊しています。

自衛隊に勤務していた頃に、当時の上官が身につけていたスイス製の高級時計を見せられたのがきっかけだったと言います。

電池を使わず、ぜんまいを巻き上げてそれがほどける力で動く機械式時計に魅せられ、時計について調べだします。

そこで「独立時計師」という職業の存在を知ったそうです。

専門学校を卒業後するも時計制作は半ば諦めていたそうです。

そんな時にテレビで見た、江戸時代に制作された「万年時計」の制作工程に衝撃を受け、和時計の腕時計の制作に取り掛かります。

そしてついに完成した和時計で、独立時計師アカデミーの準会員に推薦されます。

独立時計師アカデミー正会員になるためには、翌年から2回、最低3回の新作を発表しななければなりません。

そして、それから独創的な時計を発表し続け、2013年に当時30歳の若さで独立時計師アカデミー正会員に認定されます。

世界最年少での快挙でした。

詳しい情報は公開されていませんが、菊野さんは現在ご結婚されています。

そして、千葉県の船橋市に自宅兼工房(アトリエ)を構え、そこで作品作りを行っているとのことです。

実際に時計の制作を依頼する場合は、そちらのアトリエで直接ご相談することもあるようです。

菊野さんの生み出す時計には、それぞれのコンセプトや制作にかける思いが存分に詰まっています。

それでは、気になる「菊野昌宏」さんが生み出した作品のモデルや詳しいスペックをご紹介していきたいと思います。

世界に認められた菊野昌宏さんの時計は、部品の製造から組み立てまで全ての工程を一人で行い、最高の1本を作り上げます。

そのため、制作にかなりの時間をかけますが、それでも菊野さんの時計を購入したいという人は後をたちません。

そこで、気になる購入方法と価格をご紹介します。

菊野さんの時計は1本1本全て手作りになりますので、当然、ショップや通販はありません。

基本的に受注生産となり、その作品1つ1つの価格もかなり変わってきます。

購入者と直接話し合い、その時計の価値と価格を十分に理解していただいてから制作に入るそうです。

「菊野昌宏」さんの時計が欲しい！と思う人はたくさんいると思います。

実際の購入方法は、公式ホームページから直接菊野さんにコンタクトをとり、制作を依頼する方法しかありません。

しかし、現在は受注を中止しているようですが、直接問い合わせてみてもいいかもしれませんね。

「菊野昌宏」さんの時計にはたくさんのモデルがあり、そのどれもが手作業で作られています。

そのため、年間に制作できる本数は限られており、値段もそれに見合った金額のものがほとんどです。

代表的な作品を例に、ご紹介していきます。

「朔望」は年産4本となっています。

けして早く出来上がるものでもありませんが、その複雑な工程から作り出される時計は、122年で誤差はなんと約1日分と、手作りの時計とは思えない高精度です。

けして安いとは言えませんが、値段以上の価値を感じられる時計かもしれませんね。

菊野さんの代表作「和時計 改」は、年産1本とかなりの時間をかけて作られます。

そのため、値段もそれ相当の金額になりますが、それでも購入したいという人がいるほどです。

長い時間をかけて完成を待つ高揚感は、購入した人にしか味わえない特権かもしれませんね。

たしかに、値段だけを見ると高いように感じてしまいますが、菊野さんの時計は「部品の製造から組み立て」まで、すべてを手作業で行っています。

ねじ1本でさえも手作りで作り出す徹底したこだわりを持っています。

そのため、値段ではなく「価値」を重視したい時計と言えるでしょう。

一つの時計を作るためには100以上もの部品が必要になり、その全てを手作業で作り出します。

手作業で時計を作るには非常に多くの調整が必要になり、一つ一つ接触具合や操作感覚を確認し、ヤスリや特殊工具を用いて調整を行います。

そのため、大量生産ではなし得ない、独自性を持った部品ができあがります。

一つの時計の制作にはかなりの時間が必要になるそうです。

特に、菊野昌宏さんの代表作「和時計 改 暁鐘」は完全受注生産品で、年産2本の時間を有しますが、それでもその時計が欲しいと言う愛好家の要望に答えて作り上げています。

商売としてではなく、究極の時計を作りたいと言う思いが制作時間に表れています。

菊野昌宏さんの時計作りには、「経営や戦略ではなく、最難関、最高級の時計を作る」ことに迷いはなかったそうです。

大量生産ではなし得ない、時計作りへの思いと、購入者へ与える満足感は、商売の領域を超えていると言えるでしょう。

世界的に有名になった菊野昌宏さんは、日本でも数々のテレビ番組でその功績を伝えられています。

やはり、日本人として世界に誇れる時計職人と言えるでしょう。

また、公式インスタグラムも開設しており、菊野さんの時計作りの工程などを身近に見ることができます。

2018年10月31日放送の「クレイジージャーニー」に「1本2000万円の腕時計を生み出す孤高の時計師」と言うタイトルで放送されました。

菊野さんの時計作りのルーツや、自宅工房での制作工程などが紹介されました。

人気番組の出演で独立時計師「菊野昌宏」の名が一躍有名になりました。

2019年1月27日放送の「情熱大陸」で菊野さんの密着取材が放送されました。

約8ヶ月の密着で、「菊野昌宏」という一人の時計職人が、海外の時計愛好家をもうならせる超一流の職人技を紹介されました。

2019年6月17日に「NHK-WORLD Japan」で菊野さんの特集が放送されました。

NHKが世界に発信するニュースとして紹介され、菊野昌宏さんの技術が世界に伝えられました。

現在でも公式サイトで動画配信で公開されています。

2015年にはあの世界的な有名新聞社の「ニューヨークタイムズ」で紹介されました。

世界的なジャーナルで記事になったことで、まさに世界が認める独立時計師となりました。

菊野昌宏さんは、公式インスタグラムも公開しています。

日々の作業工程や完成品などもアップされており、時計作りにかける思いが身近に伝わってきます。

また、イベント情報なども随時アップされているので、菊野さんの情報をいち早くキャッチすることができます。

菊野さんの作品には、制作者と購入者の思いが、最高峰の技術と妥協なき精神で形となって伝わってきます。

そして、時間をかけて生まれた究極の1本は、値段では表せない価値あるものです。

「未来に伝える時計を作りたい」という菊野さんの思いが詰まった時計を、もしも手にすることができたなら、きっと一生の宝物になるはずです。

2020年10月13日調査